生活や運動の基礎となる体づくりを行う「錬成」効率的な動作を学ぶための「型稽古」そして、これらを確かめるための「立会稽古」これらの3本柱で構成されています。
肥前春日流には錬成として、「錬」「歩法」「捌・受」「当身」「柔」の5法があります。これは現代のサーキットトレーニングと同様、本体の練習(型稽古)の前に行う練習メニューで、錬成を繰り返し行うことで、四肢の可動域をつくり、体幹を鍛え、必要な筋肉を養いつつ、呼吸法を交えることで持久力を養います。
型稽古では、柔術/杖術/剣術/薙刀術/槍術の各術毎の決められた動きを通して運体を学びます。運体とは、長く正常な身体を維持しつつ、自分の身体のパフォーマンスを適正な状態で使うことを言います。
春日流の型は、様々な構成要素となる基本的な動作で構成されていて、初心から徐々に高度な運体へと導いて行きます。
錬成から型へと学んだ運体を使って試合を行い、自身の身体的パフォーマンスが向上または維持されているかを知ります。
勝敗ばかりを求めるのではない古流独特の精神性を含めて、研鑽の一助とします。
古流独特の「運体」を習得していただく事に重きをおいています。古流柔術のエッセンスを体感して、優れた運体を知ることから始めていただくようにしています。体力に自信がない方や、腰痛などの問題を抱えている方でも楽しく古流を学んでいただく事ができます。きつく握ったりする力による技や、関節を極めたりすることよりも、バランスや呼吸で行うことからじっくりと取り組みます。稽古が進めば、古伝稽古となり古具足や暗器等も出てきます。
春日流杖術は、「手槍」と呼ぶ短い槍の術をベースにした棒術です。剣や槍等の棒状の得物を扱う術の基本となっています。シンプルな道具を使うからこそ得られる道具と動きの一体感。身体運用を阻害しない棒の特性を感じながら、空間と運体を学びます。
春日流が伝える剣技は、伏構えと呼ばれる大きく前傾した構えが特徴です。主として抜刀から練習しますが、剣の練成メニューから組型はもちろん上級者は小太刀や太刀等も練習するようになります。また「流し」と呼ぶ寸止め試合や、安全な用具を用いた剣術試合も行います。本部道場や南森町道場(土曜日)では、ペットボトルを中心に試し斬りの練習も行っています。斬ることの楽しさを通して、刃筋の事や霞斬り等の斬る技を練習します。
薙刀は、正しい姿勢と美しい所作を身に着けるには最適です。姿勢を正して初手三手と呼ぶ練成を行って、呼吸法を行いながら型を打つのは大変心地よいものです。長い道具は重さもありますが、上達するにしたがいこの重さをあまり感じないようになります。そうなることで自然に背筋の通った美しい姿勢が身に着いていきます。
姿勢や美しい所作に興味がある方にはぜひお勧めです。
春日流槍術には、「手槍」「一間槍」「二間(長槍)」の三種類があります。
春日流の槍は、平槍を基本として「打ち込み」「追撃」「かけ斬り」の技があり、基本練成を積んでからじっくりと練習します。最初は六尺棒と杖で練習を始めます。これもペットボトルなどを使って、突き練習などを行います。